今回、Amazon Web Service(通称:AWS)から、サーバー移転をしました。移転した結果、コストを年間15万円以上カットして、サイトスピードもアップ、SEO順位も大幅アップということでかなりうれしい結果になりました。
サーバー移転前後
<移転前>
・サーバー:Amazonのクラウドサービス(EC2+RDS+CloudFront)
ーEC2インスタンス:t1.micro
ーRDSインスタンス:t1.micro
※memcacheで高速化
・フレームワーク:Symfony 2
・サイト内検索結果の表示速度:2〜3秒
・サーバーダウン:一日数回
<移転後>
・サーバー:スターサーバー(旧Firebird)
・フレームワーク:Codeigniter 2
※memcacheなし
・サイト内検索結果の表示速度:1〜1.5秒
・サーバーダウン:なし
AWSを使っていたきっかけ
元々はサクラVPS 2GBを使っていました。月額2000円くらいでVPSなのでよかったのですが、サイトが重い。。。そこで「重いサイトをもっと速度アップしたい」という理由で移転先を探していた時、知り合いのエンジニアの紹介でAWSに移転したのがきっかけでした。
AWSはサーバースペックを最低にすれば、初年度が無料なのもよかった点でした。そう、無料の時は・・・。
AWSを止めようと思ったきっかけ
しかし、今年の2月に無料期間が切れて有料になってから毎月1万円以上かかることに。月によっては1.5万円なんてことも・・・。
無料期間が終わってはじめて「AWSってこんなに高いのか!」と気づきます。毎月1.5万円もサーバーに使っていれば、年間18万円もサーバーにコストをかけていることになります。MacBook Airが2台買えるレベルです。AWS、高いですね。
しかも、スペック的にはさくらVPS(メモリ2GB)よりもかなり低いt1.micro(メモリ0.7GB程度)なのに、EC2とRDSとIPとって使うと稼働させてるだけで、余裕で1万超えます。アクセスが増えればそれだけコストも上がります。さくらVPS(メモリ2GB)は2000円なのに。
AWSからスターサーバー(旧Firebird)にサーバー移転
ということで、サーバーを移転することに。
移転先のサーバーはスターサーバー(旧Firebird)。ただの共有サーバーです。
月額500円なのですが、100円分はポイントを使えるので実質400円。
サーバースペックは、、、
ディスク容量:100GB
CPU:クアッドコアCPU(共有サーバーのスペック)
メモリ:12GB(共有サーバーのスペック)
で、割り当てられているメモリをPHPで表示してみると700MB程度でした。t1.microと同じくらいですね。
ただ、今回移転する前に、t1.microでテストしていた「プレーンなPHP+MYSQLのプログラム」をスターサーバー(旧Firebird)で動かしてを動作速度を比べてみたところ、AWSでは2-3秒かかっていた処理が1秒未満に。多分CPUがこっちのが高速なのと、スターサーバーのDBがRDSよりも高速なのが効いてますね。
共有サーバーなのでSSHが出来ないなど機能は制限されますが、そこはアイデアで補うもの。
これでサーバーコストが、
月額:15,000円→400円(14,600円ダウン)
年間:180,000円→4,800円(175,200円ダウン)
ということになりました。
AWSがいかに高かったのかわかりますね。
一週間の作業で17万コストカットなら良い仕事だったかなと。
AWSを止めてみて・・・
AWSはかなり高機能なので、大規模サイトや高機能サイトの場合は良いかもしれません。しかし、ただのECサイトやブログ程度なら、無料枠の期間中にサーバー費用を余裕でペイ出来るようにならなかったら止めるべきかもしれません。
エンジニアの方は「俺らは金には興味ねえ!サーバーは良いものを使うに限る!!」とみなさんおっしゃいますが、サイトを運営する側からすると、コストは利益に直結します。
個人的には、サーバーコストは粗利の10%以内に抑えるのが理想かと思います(業態にもよりますが)。今回は、ECサイトだったのと、消費増税で利益が減った分のコストカットを一環として実施したので、粗利の0.1%以下まで抑えました。
サーバーコストにどれだけかけるかはそれぞれの感性なので、好きなようにすれば良いと思います。
ただ、稼働しているプログラムは「資産」として残って今後も利益を上げてくれますが、サーバーコストは燃料とかと同じで「ランニングコスト」。一度使ったら二度とお金になりません。
その辺りを考えてサーバーを使う方が良いということを今回学びました。